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2011/8/31

経済産業情報

iPadのデザイン盗用めぐる裁判、判決は9月9日

この記事の要約

米アップルが自社のタブレットPC「iPad」のデザインを盗用されたとして韓国のサムスン電子を相手取って起こしている裁判でデュッセルドルフ地方裁判所は25日、当該機種の販売を差し止めた9日の仮処分命令を延長した。最終判断は […]

米アップルが自社のタブレットPC「iPad」のデザインを盗用されたとして韓国のサムスン電子を相手取って起こしている裁判でデュッセルドルフ地方裁判所は25日、当該機種の販売を差し止めた9日の仮処分命令を延長した。最終判断は9月9日に下す予定で、メディア報道によると、サムスンは9月1日に開幕するIFAに問題となっている新型タブレットPC「ギャラクシータブ(Galaxy Tab)10.1」を出展できない見通しだ。

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アップルはギャラクシータブ10.1のデザインやインターフェースがiPadと酷似しているとして今年4月、デュッセルドルフ地裁に(同様の裁判が進行中の)オランダを除く欧州全域での販売差し止めを求めて提訴。同裁はアップルの主張を認め、今月9日に同モデルの販売差し止めの仮処分を下した(16日になって販売差し止めの対象国をドイツに限定。詳細は8月24日号を参照)。これに対しサムスン側は「裁判の事実を一切知らされていなかった」として、仮処分決定への異議を申し立てていた。

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同裁はこれを受けて、25日に口頭弁論を開催し両社から事情を聴取。メディア報道によると、両社は細部にわたって激しい論争を繰り広げたもようで、裁判官はその日のうちに判断を下すことはできないとして、9月9日に判決を下すことを決定した。

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一方、サムスンのスマートフォン3機種に特許と意匠権を侵害されたとしてアップルがオランダで起こしていた係争ではハーグの裁判所が24日、特許侵害を認め同国内での販売を差し止める判決を下した。ただ、デザイン盗用の訴えについては却下している。また、争点の一つだったタブレットPCについても特許侵害は認められないとしており、サムスンはオランダでギャラクシータブを販売できる。同社の弁護士によると、オランダの判決はドイツの裁判で有利に働く可能性があるという。

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