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2014/1/8

経済産業情報

ドイツとデンマークが洋上風力発電所を相互接続

この記事の要約

独高圧送電網会社50Hertz Transmission(以下:50Hertz)とデンマークの送電網会社Energinet.dkが、バルト海上にあるドイツとデンマークの洋上風力発電所と両国(陸地)を相互に接続する洋上風力 […]

独高圧送電網会社50Hertz Transmission(以下:50Hertz)とデンマークの送電網会社Energinet.dkが、バルト海上にあるドイツとデンマークの洋上風力発電所と両国(陸地)を相互に接続する洋上風力・海底連係線(オフショア・インターコネクター)の敷設を計画している。洋上風力発電所はこれまで、それぞれの国の送電網にしか接続されておらず、複数の国に連係するプロジェクトはこれが世界初となる。ロイター通信が報じた。

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オフショア・インターコネクターの敷設が計画されているのはリューゲン島の北西約30キロメートルの沖合にあるKriegers Flakと呼ばれる海域。同海域には独EnBWが建設中の「Baltic 2」(出力288MW、14年稼働予定)があるほか、デンマークが「Kriegers Flak 3」(出力640MW、2020年までに稼働予定)の建設に向けて準備を進めている。50HertzとEnerginet.dkは両洋上風力発電所を結ぶ約15キロメートルの区間に150キロボルトの高圧海底ケーブル2本と変電装置1基を敷設し、2018年に稼働を開始する考え。同プロジェクトでは欧州連合(EU)の欧州委員会から最大1億5,000万ユーロの資金支援を受けられる。

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50Hertzの関係者によると、オフショア・インターコネクターの敷設によって電力を相互に融通できるようになるほか、発電量が天候に大きく左右される洋上風力発電の余剰電力の供給先が増えることで、風況が良く発電できる状況にありながら供給過剰で発電装置を強制停止する機会が減少。稼働効率が引き上げられる。

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