戦略コンサルティング大手の独Roland Berger(ミュンヘン)は12月18日、競合との合併や身売りは行わず今後も独立性を維持してく方針を明らかにした。2010年以降、米監査法人大手数社と合併協議などを行ってきたが、パートナーの大半が独立維持案を支持した。ブルクハルト・シュヴェンカー最高経営責任者(CEO)は「独立を保つことで最適なコンサルティングを顧客に提供し社風も最大限維持できる」との立場を示した。米企業が圧倒的な影響力を持つコンサルティング市場で米国流とは一線を画す同社の存続を顧客は求めているという。
\Roland Bergerは10年、事業の国際化に向けて米Deloitteと合併交渉を実施。新会社の社名をRoland Berger Deloitte Strategy Konsultantsとすることまで計画を詰めていた。新会社が成立すれば米McKinseyに次ぐ世界2位のコンサルティング会社となる見通しだったが、創業者であるローランド・ベルガー名誉会長が同年11月に開かれたパートナー集会で反対の意向を示したため実現しなかった。
\だが、13年になって同社は再び他社との合併などを模索。Deloitte、PricewaterhouseCoopers(PwC)、Ernst and Young(E&Y)と交渉を進めていた。背景には事業拠点網をグローバルレベルで拡張したり有能なコンサルタントを獲得するのが難しいという事情がある。Roland Bergerはこれらの問題を今後、自力で解決していく意向だ。
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