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2014/1/22

企業情報

Deutsche Bank AG―10-12月期赤字転落―

この記事の要約

独最大手銀行のDeutsche Bank(フランクフルト)が19日発表した2013年10-12月期(第4四半期)暫定決算の税引き前損益は11億5,300万ユーロの赤字となり、第3四半期の黒字(1,800万ユーロ)から大幅 […]

独最大手銀行のDeutsche Bank(フランクフルト)が19日発表した2013年10-12月期(第4四半期)暫定決算の税引き前損益は11億5,300万ユーロの赤字となり、第3四半期の黒字(1,800万ユーロ)から大幅に悪化した。法務問題と、収益力の強化に向けたリスク資産の圧縮が響いた。最終損益も9億6,500万ユーロの赤字で、第3四半期の黒字(5,100万ユーロ)から悪化した。

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同行は昨年12月、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作に関与したとして欧州連合(EU)の欧州委員会から7億2,500万ユーロの制裁金支払いを命じられたほか、モーゲージ担保証券(MBS)の販売をめぐって米連邦住宅金融局(FHFA)から提訴されていた問題でも14億ユーロ(19億ドル)を支払いうことで和解。過去に行った不当行為が財務の大きな足かせとなっている。LIBOR問題では今後、英米当局からも支払いを命じられる見通しだ。

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13年12月期暫定決算の税引き前利益は20億7,100万ユーロで、前期の8億1,400万ユーロから2.5倍に増加。最終利益は3億1,500万ユーロから3.4倍の10億8,200万ユーロへと拡大した。

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12月末時点の狭義の中核自己資本比率(Tier1)は9.7%。1年前の7.8%からは1.9ポイント改善したものの、3カ月前の9月末と同水準にとどまった。同行はプレスリリースで、14年も試練の年になるとの見方を示した。

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