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2014/6/4

総合 - ドイツ経済ニュース

インフレ率が再び低下、5月0.9%に

この記事の要約

ドイツ連邦統計局が2日発表した5月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比の上げ幅が0.9%にとどまり、前月の同1.3%から縮小した。インフレ率は約4年来の低水準。前月はイースター休暇があった関係でパック旅行価格が大幅に上 […]

ドイツ連邦統計局が2日発表した5月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比の上げ幅が0.9%にとどまり、前月の同1.3%から縮小した。インフレ率は約4年来の低水準。前月はイースター休暇があった関係でパック旅行価格が大幅に上がっており、今月はその反動が出た格好だ。

物価を最も強く押し下げたのはこれまで同様、エネルギーで、0.8%低下した。ただ、下げ幅は4月までに比べて小さい。2月には2.7%に達していた。一方、昨年から今年2月にかけて高騰が続いた食料品は3月以降、価格が落ち着いており、5月は0.5%の上昇にとどまった。

消費者物価は前月比では0.1%低下し、2カ月連続で落ち込んだ。

欧州連合(EU)基準の物価変動率は前年同月比がプラス0.6%、前月比がマイナス0.3%だった。

欧州統計局ユーロスタットが3日発表したユーロ圏の消費者物価指数も前年同月比0.5%増にとどまり、上げ幅は前月の同0.7%から0.2ポイント縮小した。ユーロ圏は債務危機が沈静化し景気回復も軌道に乗りつつあるが、低インフレ率の克服が新たな課題として浮上しており、欧州中央銀行(ECB)が5日の定例政策理事会で行う協議に関心が集まっている。市場ではECBが何らかの対策を打ち出すとの見方が強い。