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2014/6/25

企業情報

Volkswagen AG―米国でSUV生産か―

この記事の要約

自動車大手の独Volkswagen(VW、ヴォルフスブルク)が米国でのSUV生産を検討しているもようだ。20日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じたもので、近く正式決定する見通しという。 VWの米国生産 […]

自動車大手の独Volkswagen(VW、ヴォルフスブルク)が米国でのSUV生産を検討しているもようだ。20日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じたもので、近く正式決定する見通しという。

VWの米国生産施設はテネシー州チャタヌーガ工場のみで、現在は中型車「Passat」の現地仕様車を生産している。同紙によると、2016年からは7人乗りのSUV(コードネーム:Cross Blue)も生産する方向。同モデルはSUV「Touareg」より大きく、米国人好みの幅広タイプになるという。

Cross Blueの生産拠点候補としてはメキシコのプエブラ工場も上がっているものの、VWは総合的に判断してチャタヌーガ工場に白羽の矢を立てるもようだ。FAZ紙によると、テネシー州政府は補助金3億ドルを出すほか、税優遇措置や用地の無料提供、工場周辺のインフラの改善、社員研修費の助成を約束している。このほか、◇米国では「メード・イン・USA」のモデルの人気が高い◇チャタヌーガ工場の生産車種を2つ以上に増やすと同工場の利益率が高まる――との事情もVWがチャタヌーガに傾く大きな理由という。

同工場は生産能力(現在15万台)を簡単に倍増できるように設計されている。