米白物家電大手ワールプールの独子会社バウクネヒト・ハウスゲレーテ(シュツットガルト)がショルンドルフにある開発拠点を年末までに閉鎖する。これによりドイツでの開発を終了する。同国での生産は2012年で打ち切っている。同社のイェンスクリストフ・ビドリングマイヤー社長が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにしたもので、同社長は「開発をどこで行うかは重要でない」と明言した。
ワールプールは昨年、欧州事業の強化に向けてイタリアの白物家電大手インデシットを買収した。バウクネヒトは今後、インデシットと協力して事業を展開していく方針で、同社長は「インデシットとの協力によりバウクネヒトはより魅力的に製品を市場投入できるようになる」との見方を提示。具体例としてバウクネヒトはこれまでポートフォリオのなかになかった乾燥機能付き洗濯機を販売できるようになることを明らかにした。
バウクネヒトはドイツとオーストリアに計400人の従業員を持つ。ショルンドルフで開発に携わるのはそのうち100人で、経営陣は今後、ワールプールグループ内での配置換えを提案していく考えだ。
バウクネヒトの2014年の売上高は約2億9,000万ユーロ。独市場(販売台数1,500万台)シェアは8%で、前年の6%から2ポイント拡大した。今年は10%台に乗せることを目指している。