スウェーデンのアパレル大手H&Mは20日、再生コットンを利用したデニムを9月に発売すると発表した。環境への負荷を軽減しブランドイメージを向上させる狙いで、環境保護団体グリーンピースは歓迎の意を示した。
再生コットンを利用したレディース、メンズ、キッズ向けのデニム16種類を世界中の店舗で売り出す。再生コットンは同社が店舗で回収した不要衣類から製造する。
H&Mは2013年から、あらゆるブランドの不要衣類を顧客から回収している。不要衣類を持ち込んだ顧客には次回の購入の際に割引を行う。こうして回収された衣類は世界全体で1万4,000トンを超えた。
H&Mは現在、衣類の品質を落とさず製品に再生コットンを20%投入する技術を持つ。同比率を高めるために、同社は今後も技術開発投資を行う考えだ。
再生繊維を20%以上利用した製品の割合は昨年0.2%だった。同社は今年、これを0.6%に引き上げる目標を掲げる。
H&Mなどの有力衣料品メーカーは先ごろ、有害物質を製品から中期的に排除することをグリーンピースとの間で取り決めた。同社や競合ザラ、スポーツ用品大手アディダス、プーマは同取り決めを順守している。一方、米ナイキは順守していないようで、グリーンピースは約束違反だと批判している。