2015/9/23

総合・マクロ

トルクメニスタン、TAPIパイプラインが12月着工

この記事の要約

トルクメニスタンが12月初めにもTAPI天然ガスパイプラインを着工する見通しだ。アフガニスタン国境までの国内215キロメートル区間を3年かけて建設する。新パイプラインで販路を増やし、中国、ロシアへの依存を弱める狙いだ。ロ […]

トルクメニスタンが12月初めにもTAPI天然ガスパイプラインを着工する見通しだ。アフガニスタン国境までの国内215キロメートル区間を3年かけて建設する。新パイプラインで販路を増やし、中国、ロシアへの依存を弱める狙いだ。ロイター通信が15日報じた。

TAPIパイプラインはトルクメニスタンからアフガニスタン、パキスタンを経由してインドに至る。全長1,735キロメートルで年間330億立法メートルの輸送能力を備える。総工費は推定100億米ドル。完成後は、世界第2位の埋蔵量を誇る東南部のガルキニシュ・ガス田からガスを輸送する。米国とアジア開発銀行(ADB)がプロジェクトを支援する。

トルクメニスタンは世界有数の天然ガス産国だが、その輸出経路はロシアのパイプラインと、2009年に開通した中国へのパイプラインの2つに限られる。ロシアへの輸出量は2008年の400億立法メートルから今年は40億立方メートルまで減る予定で、年300億立法メートルを購入する中国への依存が強まりつつある。

ガルニキシュ・ガス田開発プロジェクトに関しては、三菱商事、千代田化工建設、双日、伊藤忠商事、日揮が共同で、硫化水素など環境汚染物質を除去するガス前処理装置を建設することが決まっている。