米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5日、イタリアの長期国債の格付けを「BBB」から1段階引き下げ、投資適格級の最低水準となる「BBBマイナス」にしたと発表した。景気見通しの悪化を受けたもので、昨年7月以来の格下げとなる。
イタリアは2012年から景気後退が続いており、今年もマイナス成長となるのが確実。S&Pは同日、2015年にはプラス成長に転換するものの、プラス幅は従来の予想の1.1%を大きく下回る0.2%にとどまるとの見通しを表明。低成長と競争力の弱さから財政悪化が避けられないとして、格下げに踏み切った。