欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/29

総合 – 欧州経済ニュース

8月の仏失業者数、9カ月ぶり減少

この記事の要約

仏労働省が24日発表した同国の8月の失業者数は341万3.300人となり、前月から0.3%減少した。失業者の減少は2013年10月以来9カ月ぶり。ただ、フランスの景気は停滞し、失業率は10%を超えており、雇用改善を最優先 […]

仏労働省が24日発表した同国の8月の失業者数は341万3.300人となり、前月から0.3%減少した。失業者の減少は2013年10月以来9カ月ぶり。ただ、フランスの景気は停滞し、失業率は10%を超えており、雇用改善を最優先課題に掲げるオランド政権の試練は続きそうだ。

同月にはパートタイムの仕事に就きながら正規雇用を求めている人が約6,000人減少。25歳以下の失業者数もわずかながら減り、レブサメン労働相は「明るい兆しが出てきた」と述べた。

2012年5月に就任したオランド大統領は、上昇傾向にある失業率を昨年末までに縮小に転じることを公約に掲げていたが、7月の失業率は前年同月と同水準の10.3%と高止まりしている。失業者数は就任から50万人増えた。このため支持率は13%と異例の低水準にある。

同国は今年1~3月期から2期連続でゼロ成長となり、政府は今年と来年の予想成長率をそれぞれ0.4%、1%とし、従来の1%、1.7%から大幅に下方修正したばかり。雇用は8月にわずかながら改善したものの、持続的な回復は難しい状況だ。