欧州航空宇宙大手EADSの部品子会社であるPremium Aerotecは4日、ルーマニアに工場を建設すると発表した。工場の建設地であるブラショフ近郊のギンバフ（Ghimbav）で同日、用地の買収契約を締結した。工場は年内にも一部で操業を開始し、2011年末までの完成を見込む。当初で300人を雇用し、生産規模の拡大に従って従業員数を増やしていく方針だ。
\工場の敷地面積は6万平方メートルで、投資額は約4,500万ユーロ。新工場は主に、既存の航空機部品の生産に当たる。ギンバフ周辺は金属加工分野の人材が豊富なうえ、Premium Aerotecが主要生産拠点としているドイツと比べ、労働コストが大幅に安いことから進出を決めた。
\EADSは1年前、コスト削減を目的に、航空機子会社エアバスの傘下にあったドイツの3工場（アウグスブルク、ノルデンハイム/ブレーメン、ファーレル）を統合してPremium Aerotecを設立。同社はエアバスの次世代中型旅客機A350の胴体部分の部品を生産するほか、部品の切削加工や工作機械の製造を手がけ、従業員は約6,000人。09年の売上高は約10億ユーロに上るとみられる。
\EADSは2011年末までにPremium Aerotecに計5億ユーロを投資する計画。ルーマニア政府とは昨年、同国に工場を建設することで基本合意し、計9,000万ユーロの投資を約束した。
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