2011/8/31

チェコ・スロバキア

S&P、チェコ信用格付けを2段階引き上げ

この記事の要約

米格付け会社のスタンダード&プアーズ(S&P)は24日、チェコ政府の外貨建て長期信用格付けを「A」から「AAマイナス」へと2段階引き上げた。自国通貨コルナ建ての長期信用格付けも同様に「Aプラス」から「 […]

米格付け会社のスタンダード&プアーズ(S&P)は24日、チェコ政府の外貨建て長期信用格付けを「A」から「AAマイナス」へと2段階引き上げた。自国通貨コルナ建ての長期信用格付けも同様に「Aプラス」から「AAマイナス」へと1段階引き上げた。また、見通しは「安定的」とした。

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S&Pは見直しの理由として自社の評価方法の変更に加え、◇チェコの対外債務が小さい◇中央銀行の独立性が保たれ、その金融政策が機能する安定した金融システムの存在◇外貨建て債務がごくわずかしかない◇年金改革法の成立にみられる財政健全化への努力の継続――を挙げている。

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カロウセク財務相は今回の格上げを、財政の安定を目指す政策の成果を示すものとして喜びの意を表明した。また、中央銀行の独立性を強調した。

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チェコの中道右派連立政権は国会200議席中118議席を占め、与党会派として過去最大。このため、現在までのところ改革が順調に進んでいる。ただ、与党間の関係は必ずしも良好とは言えない。さらに、チェコの選挙制度では多数派の形成が困難になる傾向があり、政治的安定がいつまで続くかは不透明だ。

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