2011/10/19

ロシア

ロシアと中国、関係拡大で合意

この記事の要約

ロシアと中国が経済・戦略的提携関係を強化する。中国を訪問中のプーチン首相は11日、北京で温家宝首相と会談し、70億米ドル規模の経済プロジェクトを共同で推進することで一致。協定を締結した。\ 両国による投資ファンドの設定も […]

ロシアと中国が経済・戦略的提携関係を強化する。中国を訪問中のプーチン首相は11日、北京で温家宝首相と会談し、70億米ドル規模の経済プロジェクトを共同で推進することで一致。協定を締結した。

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両国による投資ファンドの設定も合意した。中国政府系投資会社の中国投資(CIC)とロシア政府系のロシア直接投資ファンド(RDIF)が各10億ドルを出資する。主に中国でさらなる出資者を募り、最終的に30億~40億ドルまで規模を拡大する方針。同ファンドは資金の70%をロシア、ベラルーシ、カザフスタンに、30%を中国に振り向ける。

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5年前からの懸案となっているロシアからのガス供給では、価格面で折り合いがつかなかった。ロシアが目標としていた2016年の輸送開始は難しい情勢だ。

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中国は昨年、ロシアとの貿易高でドイツを追い越して同国の最大の取引相手国となった。プーチン首相によると、両国の貿易高は昨年の590億ドルから今年は700億ドル、2020年には2,000億ドルに拡大する見通し。

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■中国開発銀はルサールに14億ドル融資

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アルミ世界最大手のルサールが、シベリア・イルクーツク州のタイシェト製錬所の建設費として、中国国家開発銀行から14億米ドルの融資を受ける。国営銀行VEBが11日、明らかにした。プーチン首相の訪中を機に契約に調印したもので、VEBが開発銀から資金を調達してルサールに貸し付ける形をとる。

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ルサールは2013年末までにタイシェト製錬所およびクラスノヤルスク地方ボグチャンスク製錬所を稼動させ、年産能力を現在の440万トンから12%拡大する計画だ。タイシェト製錬所の建設計画は2008年の金融危機で凍結されていた。

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タイシェト製錬所では第一期工事完了後の2013年時点で年間37万5,000トンの生産が可能となる見通し。

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VEBはボグチャンスク製錬所と、その消費電力をまかなう水力発電設備の整備についても昨年12月、500億ルーブル(16億ドル)の貸与を決めている。

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