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2012/3/28

ポーランド

シェールガス埋蔵量を下方修正

この記事の要約

ポーランド環境省と地質学研究所(PIG)は21日、同国で開発が進められているシェールガスの推定埋蔵量をこれまでの5兆3,000億立方メートル(米エネルギー省推定)から3,460~7,680億立方メートルに下方修正した。最 […]

ポーランド環境省と地質学研究所(PIG)は21日、同国で開発が進められているシェールガスの推定埋蔵量をこれまでの5兆3,000億立方メートル(米エネルギー省推定)から3,460~7,680億立方メートルに下方修正した。最大でも1兆9,000億立方メートルに止まるとの見方を示した。

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PIGによると、新たに試算された埋蔵量は最小の3,460億立方メートルの場合で24年間、最大の1兆9,000億立方メートルの場合で130年間、国内のガス需要(年間145億立方メートル)を賄うことができる。これに在来型ガス産出量を含めると、ポーランドは3,460億立方メートルで35年間、7,680億立方メートルの場合で65年間天然ガスを自給できるという。これにより同国は、ガス埋蔵量で欧州3位に浮上する。

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PIGはまた、シェールオイルの埋蔵量を2億1,500~2億6,800万トンと推定している。これは同国の石油確認埋蔵量の8.5~10.5倍となり、国内需要を10~12年カバーできる量に相当するという。

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今回の発表を受けて、国内ではガス・石油大手PGNiGとPKNオルレンが開発の推進を表明、外資系ではカナダ同業タリスマンが「埋蔵量としては十分の量だ」とコメントするなど、下方修正にもかかわらず楽観視する投資家が多い。ポーランドのテレビ局TVN CNBCの有名キャスターであるヴォジュニアック氏もシェールガス開発は採算性が低いとする国外投資家の不安を一掃する「心強い結果だ」と述べている。

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なお、ポーランド環境省は、同推定埋蔵量は今後のボーリング調査によって上方修正される可能性もあるとしている。

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