2012/3/28

チェコ・スロバキア

チェコのエネルギー企業EPH、大規模な買収を予定

この記事の要約

チェコのエネルギー会社EPHが1年以内に大規模な買収を予定している。これにより利払い・税金・償却前利益(EBITDA)が10億ユーロ(13億2,000万米ドル)を突破する可能性もあるという。2010年通期実績(5億1,5 […]

チェコのエネルギー会社EPHが1年以内に大規模な買収を予定している。これにより利払い・税金・償却前利益(EBITDA)が10億ユーロ(13億2,000万米ドル)を突破する可能性もあるという。2010年通期実績(5億1,500万ユーロ)のおよそ2倍の規模だ。クレティンスキー社長が22日明らかにした。

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銀行筋は先ごろ、EPHが10億ユーロの協調融資でチェコ大手銀行と契約調印寸前と伝えており、資金面の準備が整ったもようだ。

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クレティンスキー社長はまた、スロバキアのガス供給会社SPPの株式49%の買収に向けて株主の仏ガス公社(GdF)および独エーオンと交渉中であることを認めた。3カ月以内に結論が出る見通しだ。10年前のSPP民営化時の取引額は27億米ドルだった。

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このほか、チェコとスロバキアの電力会社の買収、独褐炭会社Mibragでの発電所建設を計画していることを改めて確認した。

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買収の指針となる今後の事業構造については、新規株式公開(iPO)も視野に入れて案を練った。市場が規制されている公益事業を強化するのは、簡易買収倍率が発電事業に比べて高くなる(株価が高くなる)傾向にあるためという。

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EPHは富豪ペトル・ケルナー氏が率いる投資会社PPFグループと投資銀行J&Tが各40%、クレティンスキー社長が20%を出資する。国内にある約20の発電所・熱供給プラントを買収して急速な成長を遂げ、注目されている。

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