2013/7/10

総合・マクロ

中東欧経済回復の動き鈍く=WIIW予測

この記事の要約

ウィーン国際経済比較研究所(WIIW)は4日、2015年までの中東欧経済見通しを発表した。今年は緩やかに回復し、来年以降は成長が加速すると予測している。ただし、様々な要因から各国が本来持つ経済力を発揮できず、高い成長は期 […]

ウィーン国際経済比較研究所(WIIW)は4日、2015年までの中東欧経済見通しを発表した。今年は緩やかに回復し、来年以降は成長が加速すると予測している。ただし、様々な要因から各国が本来持つ経済力を発揮できず、高い成長は期待できないとしている。

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中東欧の経済成長を阻む要因としては、◇ユーロ圏経済の不振◇新規融資の減少◇労働市場の悪化◇緊縮財政――を指摘した。

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一方、経済成長を担う要因を地域別にみると、中欧では貿易黒字と投資、南東欧では工業生産および工業製品輸出の回復、ロシア、ウクライナ、トルコでは内需拡大の継続、カザフスタンでは石油・天然ガスの輸出拡大――が挙げられる。ただし、その貢献度は小さく、結果として大きな経済成長は期待できない。

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個々の国の予想をみると、ポーランドとスロバキアはこれまでの高成長期から低成長期に移行する。バルト三国の回復も減速する。スロベニア、チェコ、クロアチアの3国は今年もマイナス成長が続く。スロベニアについては来年も縮小する可能性が高い。

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セルビア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナなどは経済安定化の課題が残る。一方、アルバニアとコソボは比較的高い成長を続ける。

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ロシアとウクライナは少なくとも景気が減速する。一方カザフスタンとトルコは成長が加速する。

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