独機械業界で2009年に削減された正社員の数は4万人程度に収まり、年央に予想されていた6万人を大きく下回ったもようだ。独機械工業連盟(VDMA)のハンネス・ヘッセ専務理事が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に対し明らかにした。08年末時点の業界就労者数は95万4,000人で、10月末時点の削減規模は2万8,000人だった。
\人員削減の規模が比較的小さいのは業界各社が景気回復後をにらみ雇用の維持に注力しているため。生産体制の柔軟化や操短の活用で対応している。自己資本の厚みも大きな緩衝材になっているという。
\ただ、業界を取り巻く環境は依然として厳しく、10月の工場稼働率は70.7%と例年を大きく下回った。受注残高は4.6カ月で、危機的な水準とされる4カ月に近づいてきた。ヘッセ専務理事は2010年第1四半期末までに受注が上向かないと銀行の融資抑制がさらに強まる恐れがあると警戒感を示した。
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