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2010/5/26

経済産業情報

スクールバスはスリル満点?

この記事の要約

乗客の命を預かるバスや電車などの公共交通機関は交通法規を遵守し安全性を最重視しなければならない。子供を輸送するスクールバスであればなおさらだろう。だが、ドイツのスクールバスは安全とは程遠い状況にあるようだ。\ 全ドイツ自 […]

乗客の命を預かるバスや電車などの公共交通機関は交通法規を遵守し安全性を最重視しなければならない。子供を輸送するスクールバスであればなおさらだろう。だが、ドイツのスクールバスは安全とは程遠い状況にあるようだ。

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全ドイツ自動車クラブ(ADAC)が国内のスクールバス36路線を対象に実施した調査によると、運転手が制限速度を守っていたのは2路線に過ぎなかった。なかには制限速度50キロの道路を91キロで走行したり、狭い道を大幅なスピードオーバーで走り抜けた者もいたというからあいた口がふさがらない。

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だが、このくらいで驚いてはいけないようである。運転手の責任ではないのだが、◇停留所の面積が狭いため、多くの生徒が道路にはみ出してバスを待たざるを得ない◇バスの座席が足りないため、走行中も立っている生徒が多い◇車内にぶつかるとけがをしやすい角ばった個所やつまずきの原因となる床の突起が目立つ――といった問題も確認されている。

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公的事故保険の統計によると、ドイツではスクールバスがらみの事故が年3,000件以上、起きている。事故寸前のひやっとする出来事はおそらくその何倍にも上るのではなかろうか。

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