フランクフルト国際空港の夜間離着陸禁止をめぐる係争で連邦行政裁判所(最高裁、BVerwG)は4日、23~5時の離着陸を全面禁止とする判決を下した。その一方で、離着陸禁止時間帯の前後1時間(22~23時と5~6時)については合計133便の離着陸を認め、新滑走路の建設自体も適法とした。
\ヘッセン州政府はフランクフルト空港第4滑走路(2011年10月30日開設)の建設計画で当初、23~5時の離着陸全面禁止を約束していた。だが、航空会社の強い反発を受けて07年12月、同時間帯に1日平均17便、これに前後する1時間と合わせて同150便の離着陸を認める計画へと変更。これに対し周辺自治体などが「決定は不当」として夜間離着陸禁止や建設許可の取り消しなどを求める裁判を起こしていた。
\BVerwGの裁判官は23~5時の離着陸について、前審のヘッセン州行政裁判所同様に「認められない」との判断を示した。ただ、騒音からの住民の保護を重要な基準とした前審判決に対し、BVerwGは地域住民との合意形成を図るための公聴会を実施せずに計画を策定した州政府の手続き上の不備を根拠とした。前後する時間帯(22~23、5~6時)については深夜時間帯に割り当てられていた17便を差し引いた133便の離着陸を認め、同時間帯の離着陸禁止を求めた原告の請求を退けた。
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