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2012/6/13

企業情報

Fraport AG―デリー空港から資本撤退へ―

この記事の要約

フランクフルト空港運営会社のFraportが印デリー空港から資本撤退することが明らかになった。インド政治の混迷を受けて空港民営化の進展を期待できないと判断。保有する同空港の資本10%を売却するほか、首都ニューデリーにある […]

フランクフルト空港運営会社のFraportが印デリー空港から資本撤退することが明らかになった。インド政治の混迷を受けて空港民営化の進展を期待できないと判断。保有する同空港の資本10%を売却するほか、首都ニューデリーにある事務所も7月末に閉鎖する。

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Fraportは2006年、デリー空港の資本10%を4,000万ユーロで取得し、資本参加した。印航空市場の急速な拡大をにらんだ措置で、出資比率を将来的に引き上げることを念頭に置いていた。政府も民営化の拡大に前向きな姿勢を示していた。

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だが、政治がこう着状態に陥り先行き不透明感が強まっており、Fraportはしびれを切らしたもようだ。同社の広報担当者は独『ベルゼン・ツァイトング』紙に対し、過半数資本を取得できないのであれば、同空港に出資を続ける意味はないとの立場を表明した。

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保有するデリー空港株についてはすでに売却交渉を始めているもようだ。メディア報道によると、同空港に54%出資する印インフラ事業者GMRが有力な売却先候補とされる。

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