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2013/3/13

総合 - ドイツ経済ニュース

欧州特許出願、サムスンが1位に 日本勢は8社がトップ25入り

この記事の要約

欧州特許庁(EPO)が6日発表した2012年の特許出願件数は前年比5.2%増の25万7,744件となり、過去最高を更新した。日韓中からの申請が大きく増加しており、サムスングループはアジアの企業で初めてトップの座を獲得した […]

欧州特許庁(EPO)が6日発表した2012年の特許出願件数は前年比5.2%増の25万7,744件となり、過去最高を更新した。日韓中からの申請が大きく増加しており、サムスングループはアジアの企業で初めてトップの座を獲得した。(グラフ1を参照)

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同社の出願件数は2,289件で、前年1位の独シーメンス(12年は2,193件で2位)を上回った。韓LGも1,635件で5位に付けている。中国勢は通信機器の中興通訊(ZTE)が1,184件で、前年の43位から10位に急上昇。華為技術(Huawei)も830件で17位に付けた。日本メーカーはトップ25に8社(グループ)が入っている。ランキング3位は独BASF(1,713件)、4位は米ゼネラル・エレクトリック(1,702件)、6位はボッシュ(1,456件)だった。

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中国からの出願件数は前年比11.1%増の1万8,812件で、伸び率が最も大きかった。韓国と日本もそれぞれ9.3%増の1万4,491件、9.1%増の5万1,693件と増加率が高い。米国は5.6%増の6万3,504件。欧州(EPO加盟38カ国)は2.3%増の9万4,060件だった。

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出願件数の国別のシェアは米国が24.6%で最も高く、これに日本(20.1%)、ドイツ(13.3%)、中国(7.3%)、韓国(5.6%)、フランス(4.7%)が続いた。

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欧州勢は輸送機器で特に優勢

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出願件数が最も多かった分野は医療機器で、1.6%増の1万412件に拡大した。これに電気機器・エネルギー(同11.4%増の9,799件)、デジタル通信(20.4%増の9,592件)が続いた。8位となったエンジン・ポンプ・タービンは増加幅が20.0%と大きい。一方、有機ファインケミカルは6.9%減少、バイオテクノロジーと医薬品もそれぞれ4.3%、0.2%落ち込んだ。(グラフ2を参照)

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主要分野の出願状況を出願元地域別でみると、欧州勢は自動車などの輸送機器でシェアが高く、61%に上った。このほか計測機器(同53%)、エンジン・ポンプ・タービン(51%)、有機ファインケミカル(50%)でも50%以上を占めている。一方、IT分野では米国が37%で最も多く、これに欧州(29%)、日本(16%)、韓国(5%)が続いた。医療機器でも米国が42%に達し、欧州(38%)、日本(11%)を上回った。

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