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2014/6/18

企業情報

Actelion Ltd―肺高血圧治療薬のフェーズ3で成果―

この記事の要約

スイスのバイオ製薬大手Actelion(アルシュヴィル)は16日、肺動脈性肺高血圧(PAH)治療薬「Selexipag(開発記号:NS-304)」の第3相臨床試験(フェーズ3)で有意義な成果が出たと発表した。今後は販売許 […]

スイスのバイオ製薬大手Actelion(アルシュヴィル)は16日、肺動脈性肺高血圧(PAH)治療薬「Selexipag(開発記号:NS-304)」の第3相臨床試験(フェーズ3)で有意義な成果が出たと発表した。今後は販売許可申請を早急に行う意向だ。同薬は日本新薬の創製で、Actelionは日本を除く全世界でフェーズ3を実施した。

PAHは肺血管の血圧が高く心臓に大きな負担がかかる病気。Selexipagのフェーズ3では、病態悪化・死亡のリスクがプラセボ(偽薬)を投与した患者に比べ39%低下したという。

ActelionはPAH治療薬に特化したバイオ製薬会社で、すでに同分野の医薬品「Tracleer」を販売している。同社の売上高(17億9,000万スイスフラン)に占める同薬の割合は86%と高い。

Tracleerは2015年以降、特許が各国で失効していくことから、同社は新たなPAH治療薬「Opsumit」を投入していく計画。米国ではOpsumitの販売がすでに許可されている。

Selexipagについてはピーク時の年商が10億ドルを大幅に超えるとの見方がある。