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2014/8/6

企業情報

シーメンス―約30%の最終増益に―

この記事の要約

電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が7月31日発表した2014年4-6月期(第3四半期)の最終利益は前年同期比27%増の13億9,900万ユーロと大幅に拡大した。比較対象の13年4-6月期はリストラ費用(4億ユーロ強) […]

電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が7月31日発表した2014年4-6月期(第3四半期)の最終利益は前年同期比27%増の13億9,900万ユーロと大幅に拡大した。比較対象の13年4-6月期はリストラ費用(4億ユーロ強)計上のほか、鉄道、エネルギー分野のプロジェクト遅延が大きな足かせとなっており、当期はその反動で業績が押し上げられた。中核4部門の営業利益は37%増の17億3,900万ユーロ。継続事業ベースの売上高と新規受注高はそれぞれ4%減の179億2,100万ユーロ、3%減の194億1,100万ユーロに落ち込んだ。

中核4部門の営業利益をみると、産業部門は景気拡大を受けて51%増の5億4,800万ユーロと大きく拡大。インフラ・都市部門もドイツ鉄道(DB)向け高速鉄道車両の納期遅延問題が解決したことで前年同期の赤字(2,300万ユーロ)から3億5,000万ユーロの黒字へと転換した。一方、エネルギー部門は送配電設備事業の赤字幅が4,900万ユーロから1億8,800万ユーロに膨らんだことで、営業利益が6%減の4億500万ユーロに落ち込んだ。同部門は今後も業績が低迷する見通しだ。ヘスルケア部門も13%減の4億3,600万ユーロと振るわなかった。

シーメンスは現在の4部門(セクター)16事業(ディビジョン)体制を14年9月末で廃止し、新年度が始まる10月1日から9事業体制に切り替える。