生物工学の影響を専門家の立場から評価する独立系シンクタンク、テストバイオテックは2日ベルリンで、米モンサント製の遺伝子組み換え(GM)大豆「インタクタ」には特定の害虫の生育を促進する効果があることが分かったと発表した。インタクタは欧州連合(EU)で販売が認められており、テストバイオテックは承認を取り消すよう訴えている。
インタクタは除草剤「グリフォサート」への耐性を持つGM大豆で、BT殺虫剤を作り出す。
テストバイオテックによると、ブラジルの科学者がモンサントの職員と共同で実施した調査で、インタクタを食べた害虫サザンアーミーワームの成長が早まり、寿命も長くなることが分かったという。
インタクタはEUへの輸入と食品・飼料への加工が承認されている。テストバイオテックは同GM作物がなぜサザンアーミーワームの成長促進と長寿命化をもたらすのかを解明する必要があると指摘。安全性が確認されるまで、輸入・販売を禁止すべきだと主張している。