2011/12/7

CIS諸国

ウクライナ、12年の成長予想を下方修正

この記事の要約

ウクライナのアザロフ首相は11月28日、2012年の経済成長見通しを下方修正すると発表した。世界的な景気の減速で、同国の経済を支える鉄鋼などの輸出が低迷することが予想されるため。\ ビジネス会合に出席したアザロフ首相は、 […]

ウクライナのアザロフ首相は11月28日、2012年の経済成長見通しを下方修正すると発表した。世界的な景気の減速で、同国の経済を支える鉄鋼などの輸出が低迷することが予想されるため。

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ビジネス会合に出席したアザロフ首相は、「このところ世界で起こっている出来事によって、経済見通しについて慎重なシナリオを描かざるを得なえなくなっている」と語り、12年の成長率見通しをこれまでの5.5%から4%に引き下げることを明らかにした。

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ウクライナに対する金融支援の再開を検討している国際通貨基金(IMF)は11月初旬、5.5%という成長率を前提として策定された12年予算案は非現実的だとして、より現実的な4%の成長を前提に予算を作成し直すよう求めており、今回アザロフ首相が明らかにした成長見通しの下方修正は、こうしたIMFの意向に沿ったものといえる。IMFはウクライナに対して総額150億米ドルのスタンバイローンを供与することを決定したが、同国が資金供与の前提条件となっている財政改革を実行していないとして支援を凍結している。

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なお、欧州復興開発銀行(EBRD)は、ウクライナの11年の成長率を4.5%、12年は3.5%と予想している。

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