2012/2/29

ロシア

欧州向け天然ガス供給、ウクライナ経由は全面停止か

この記事の要約

欧州向け天然ガスの供給をめぐりロシアとウクライナの対立が再び加熱している。露ガス大手のガスプロムは22日、現在建設が進められているサウス・ストリームの完成後にウクライナを経由する欧州向け天然ガス輸送を全面的に停止する意向 […]

欧州向け天然ガスの供給をめぐりロシアとウクライナの対立が再び加熱している。露ガス大手のガスプロムは22日、現在建設が進められているサウス・ストリームの完成後にウクライナを経由する欧州向け天然ガス輸送を全面的に停止する意向を表明した。ガスプロムは、ウクライナの国営ガス企業ナフトガスが今年2月の寒波時に欧州向けの天然ガスを1日当たり4,000立法メートル無断でパイプラインから抜き取っていたと非難している。これに対しナフトガスは、そのような事実はないと反論したため、ガスプロムが強硬姿勢を打ち出した。

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サウス・ストリームはウクライナを迂回し黒海経由で欧州に天然ガスを輸送するパイプライン。長年続くウクライナとのガス紛争に決着をつけたいロシアが建設プロジェクトを推進している。2015年の稼動を予定しており、年間630億立方メートルのガスを輸送する能力がある。

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ロシアのメド ヴェージェフ大統領はウクライナの不正抜き取りを受け、ガスプロムにサウス・ストリームの輸送能力を最大化するよう指示。ロシアの天然ガス輸送ルートからウクライナを完全に排除する意向を示した。

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