仏原子力大手のアレバは5日、チェコ・テメリン原子力発電所の拡張工事を受注した場合に下請け発注することでチェコ企業14社と基本合意し、覚書に調印した。発注元の国営電力会社CEZや政府が、落札企業選定において地元への利益還元を重視する立場を明らかにしているためだ。アレバは、受注額の70%をチェコ企業に下請け発注するとしている。
\今回、アレバと覚書を交わしたのは、ヴィトゴヴィツェ、I&Cエネルゴ、モドルジャーニ・パワー、シュナイダー・エレクトリック、バエスト・マシーンズ&ストラクチャーズ(Baest Machines & Structures)、クラロヴォポルスカRIA、メトラ・ブランスコ、ABB、ABEGU、アラコ、エクスコン・スチール、マンディク、シグマ・グループ、ZVVZエンヴェン・エンジニアリングの14社。ほとんどがエンジニアリング企業で、設備を供給する。
\アレバと同じく受注を目指す東芝の米国子会社ウエスチングハウスと、ロシア企業連合(アトムストロイエコスポルト、ヒドロプレス、シュコダ)も過去に地元企業と同様の覚書書を交わしている。ヴィトコヴィツェは3社すべてと提携で合意している。
\テメリン原電拡張工事の応札期限は2012年7月2日で、2013年に落札企業が決まる予定だ。CEZは2025年の新炉稼動を計画している。(東欧経済ニュース2月1日号「ウエスチングハウスが現地建設大手と独占提携、テメリン原発プロジェクトで」、12月7日号「ヴィトコヴィツェ、ウエスチングハウスと原発部品供給で契約」、8月24日号「米ウエスチングハウス、チェコのI&Cエネルゴと覚書」を参照)
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