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2012/7/4

ポーランド

ポーランド、原発建設プロジェクトの入札延期

この記事の要約

ポーランドの政府系電力会社PGEが計画している同国初の原発建設プロジェクトの入札が遅れるもようだ。現地経済サイト『ワルシャワ・ボイス』が28日に報じた。当初は4~6月に入札を行う予定だった。PGEのクリストフ・キリアン最 […]

ポーランドの政府系電力会社PGEが計画している同国初の原発建設プロジェクトの入札が遅れるもようだ。現地経済サイト『ワルシャワ・ボイス』が28日に報じた。当初は4~6月に入札を行う予定だった。PGEのクリストフ・キリアン最高経営責任者(CEO)は、今回の入札延期を、財務モデルの作成に時間がかかっているためとしている。入札は7月以降になる見通しだ。

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ポーランドでは昨年、3ギガワットクラスの原子炉を2基建設する法案が圧倒的多数の賛成で議会を通過した。ロシアへの天然ガス依存から脱却するとともに、二酸化炭素排出量の大幅削減を狙っている。ポーランドは電源の90%以上を石炭発電に頼っており、大量の温暖化ガスを排出している。

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新原発の建設予算は250億ユーロと見積もられている。年内に立地を決定し、1号炉は2016年に着工し、2022年に電力供給を開始する。2号炉は2023年の稼動を予定している。

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国内では電力2位のタウロン、精銅大手のKGHMなどが、国外からは3企業連合が参加を検討している。具体的には、フランス電力公社(EDF)とアレバのフランス連合、東芝の米国子会社ウエスチングハウス、ゼネラル・エレクトリックと日立製作所の合弁会社であるGE日立ニュークリア・エナジー・アメリカスが関心を表明している。

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