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2011/5/25

経済産業情報

海運大手がカルテルか、欧州委が立ち入り調査

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は17日、海運大手がコンテナ貨物事業でカルテルを結んでいる疑いで関係各社に立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業の具体名は明らかにしていないが、海運世界最大手のAPモラー・マースク(デンマ […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は17日、海運大手がコンテナ貨物事業でカルテルを結んでいる疑いで関係各社に立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業の具体名は明らかにしていないが、海運世界最大手のAPモラー・マースク(デンマーク)、独ハパックロイド、仏CMA-CGM、シンガポールのネプチューン・オリエント・ラインズが調査を受けたことを確認している。

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APモラー・マースクの広報担当者によると、欧州委の調査は2008年に禁止対象となった「定期船同盟」と呼ばれる海運カルテルに関するものとみられる。EUの競争法では価格協定などのカルテル行為を禁止しているが、外航定期貨物船事業については各社が「定期船同盟」を結成し、価格や配船、運航スケジュールなどについて協定を結ぶことを容認してきた。しかし、08年10月から競争法の適用免除が廃止され、禁止対象となっている。

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各社はいずれも競争法違反を否定しながらも、欧州委の調査に全面的に協力する姿勢を示している。

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