欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/5/25

総合 - ドイツ経済ニュース

飲食店の衛生度を信号方式で表示へ

この記事の要約

独16州の消費者保護相は17日、レストランや食料品店の衛生度を緑・黄・赤の3色で表示する制度の導入で合意した。緑は「違反なし」、黄は「中度の違反」、赤は「重度の違反」で、評価結果は店頭とインターネットの両方で公表する。当 […]

独16州の消費者保護相は17日、レストランや食料品店の衛生度を緑・黄・赤の3色で表示する制度の導入で合意した。緑は「違反なし」、黄は「中度の違反」、赤は「重度の違反」で、評価結果は店頭とインターネットの両方で公表する。当面は飲食店のみを対象とし、追って食料品店やケータリングサービス、食品加工業者にも対象を拡大する計画だ。

\

新たな表示システムは、飲食店など食品を取り扱う事業者が衛生管理基準をどれだけ順守しているかを表示するもので、衛生的で安全な食品を提供と食に起因する健康危害の防止を狙っている。

\

手本とするのはデンマークのスマイリー・システムだ。同国では導入の効果が鮮明で、高い評価を獲得する店が増えている。

\

ドイツではベルリン市のパンコウ地区でスマイリー・システムが試験導入されている。同プロジェクトでは衛生管理で特に優れている店にスマイリーのマークが掲示される一方、重大な違反が見つかった店はネット上で実名を公表している(店頭表示はなし)。

\

ブレーメン州のローゼンケッター保健相は今回の合意を「消費者保護の大きな一歩」と高く評価した。一方、食品加工業界関係者は、検査員不足で立ち入り検査の実施間隔が長くなり、検査結果を受けて改善したにもかかわらず前回の(悪い)評価がそのまま公表され続け、信用を失って倒産する恐れがあると懸念を示す。

\