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2011/6/29

企業情報

Vattenfall AB―独の脱原発前倒しで特損11億ユーロ―

この記事の要約

スウェーデンの電力大手Vattenfall(ストックホルム)は22日、ドイツで運営する原発2基について2011年第2四半期決算で総額100億スウェーデンクローナ(11億ユーロ)の特損を計上すると発表した。独政府が脱原発政 […]

スウェーデンの電力大手Vattenfall(ストックホルム)は22日、ドイツで運営する原発2基について2011年第2四半期決算で総額100億スウェーデンクローナ(11億ユーロ)の特損を計上すると発表した。独政府が脱原発政策を前倒ししたことを受けた措置。

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同社はドイツでブルンスビュッテル、クリュンメル、ブロークドルフの3原発に関与している。特損を計上するのは福島原発事故を受けて政府が3月に稼働停止を命令した高経年化原発のブルンスビュッテルと、事故の多発を受けて09年から稼働を停止しているクリュンメル原発の計2基。政府が両原発の廃炉方針を決定したため、減損処理を余儀なくされた。減損処理には原子炉の解体・処理と未使用燃料棒の処分コストも含まれる。ブロークドルフ原発は2021年までの運転が認められているため、特損を計上しない。

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ドイツの他の原発事業者(Eon、RWE、EnBW)は原発の減価償却を過年度に終了しているため、新たにコストが発生するのは原発の解体と未使用燃料棒の処理に限られる見通し。

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