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2014/2/5

企業情報

Deutsche Bank AG―消費者向け金融事業から撤退―

この記事の要約

独最大手銀行のDeutsche Bank(フランクフルト)が消費者向け金融事業から撤退する。同行への問い合わせなどをもとに3日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。広報担当者は理由を明らかにしなかったが、同行関係者は「税引 […]

独最大手銀行のDeutsche Bank(フランクフルト)が消費者向け金融事業から撤退する。同行への問い合わせなどをもとに3日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。広報担当者は理由を明らかにしなかったが、同行関係者は「税引き前利益率がDeutsche Bankにとって低すぎるため」と説明している。

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独市場では新規顧客を獲得するため、消費者向けの分割払いサービスをゼロ金利で提供する銀行もあり、高い利益率を確保するのは難しい。Deutsche Bankは金融危機が発生するまでは消費者向け金融を通した新規顧客の獲得を積極的に推し進めてきたものの、現在は縮小に転換。最終的に撤退する意向だ。ゼロ金利融資は個人顧客部門を統括するライナー・ネスケ取締役が打ち出した「フェア・シェア」の原則(銀行と顧客が均等に利益を得る)に合致しない。

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Deutsche Bankは国内の消費者向け金融市場でSantander Consumer Bank、Targobank、Commerz Finanzに次ぐ4位に付けている。あらゆる分野で業界トップを目指す同行としては順位が低い。シェアを拡大するには事業の仕切り直しが必要でコストがかさむため、撤退せざるを得ないとの指摘もある。

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