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2015/2/11

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乗用車の平均価格、2.7万ユーロに上昇

この記事の要約

昨年ドイツで販売された乗用車(新車)の平均価格(カタログ価格ベース)は2万7,189ユーロで、前年を2.3%(625ユーロ)上回った。平均価格は高馬力化や装備の電子化などを背景に長期の上昇傾向が続いており、近年はセダンな […]

昨年ドイツで販売された乗用車(新車)の平均価格(カタログ価格ベース)は2万7,189ユーロで、前年を2.3%(625ユーロ)上回った。平均価格は高馬力化や装備の電子化などを背景に長期の上昇傾向が続いており、近年はセダンなどに比べて価格が高いSUVの需要増も水準を強く押し上げている。デュースブルク大学自動車リサーチセンター(CAR)のデータをもとに9日付『ヴェルト』紙が報じた。

1980年当時は平均価が8,420ユーロにとどまっていた。昨年はその3倍以上に達した計算(グラフ①を参照)。

付加価値税(VAT)率が13%から19%に上昇したという事情も平均価格を押し上げた。1台当たりの付加価値税額は969ユーロから約4.5倍の4,341ユーロに拡大している。

SUVの平均価格は昨年3万2,948ユーロで、乗用車全体の平均を5,759ユーロ上回った。乗用車全体に占めるSUVの割合は18%。CARによると、今年は20%に上昇する見通しで、その効果だけで新車の平均価格は115ユーロ押し上げられるという。

今年は燃料価格下落の効果で高馬力車の需要が伸びるとみられることから、CARは乗用車の価格が計500ユーロ以上、上昇すると予想している。

平均価格が高いブランドは高級車で、メルセデスは昨年4万2,040ユーロに達した。BMWはこれをやや下回る4万1,252ユーロ。アウディは3万7,695ユーロと大幅に低かった(グラフ②を参照)。高級ブランドは平均価格の上昇率が大きく、メルセデスで11.5%、BMWで9.4%に上った。フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社シュコダも大衆車ながら7.7%と平均(2.3%)を大幅に上回った。

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