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2015/2/11

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ベルリンではしか流行

この記事の要約

ロベルトコッホ研究所は5日、ベルリンで麻疹(はしか)が流行していることを明らかにした。隣接するブランデンブルク州でも発生しており、感染経験がない、あるいはワクチンを接種していない人は注意が必要だ。出張などでベルリンに行く […]

ロベルトコッホ研究所は5日、ベルリンで麻疹(はしか)が流行していることを明らかにした。隣接するブランデンブルク州でも発生しており、感染経験がない、あるいはワクチンを接種していない人は注意が必要だ。出張などでベルリンに行く場合は事前に予防接種を受けることが好ましい。

ベルリンでは昨年10月から1月28日までに375人が発症した。そのうち半数を成人が占める。1月は患者数が254人に達しており、今年に入って急速に増えていることが分かる。流行は今後も続く見通しだ。患者のうち90%はワクチン接種していなかった。

はしかは当初、旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアからの亡命申請者の間で流行した。旧ユーゴでは90年代の内戦でワクチン接種率が低下。ボスニア・ヘルツェゴビナでは昨年2月から大規模な流行が続いている。

ベルリンでは現在、ドイツ人の間にも感染が広がっている。

ブランデンブルク州の感染者数は43人で、そのうち20人は亡命申請者の受け入れ施設の入居者が占めている。

ドイツでは予防効果の高い2回接種法を推奨するキャンペーンが1991年に始まった。このため接種率は現在、第1期(1回目)で96.7%、第2期(2回目)で92.4%に達している。また、1970年以前に生まれた人の多くは子供のころに感染しており、そうした人は感染リスクがない。だが、71年から90年にかけて生まれた人では第2期の接種率が低く、感染リスクが比較的高い。

日本では78~93年の期間、ワクチン接種が法律で義務づけられていた。だが、1993年にワクチンの副作用で死亡者が出たため、l994年に法律が改正。接種が任意となり、接種率が低下している。

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