2010/8/4

ハンガリー

ハンガリー新薬市場、伸び悩む

この記事の要約

ハンガリーでは2007年に医薬品節約法が施行されて以降、新薬の販売が頭打ちとなっており、販売の伸び率は2009~14年に平均で2%弱に止まると予想されている。これとは対照的に、後発医薬品(ジェネリック)の需要は09~14 […]

ハンガリーでは2007年に医薬品節約法が施行されて以降、新薬の販売が頭打ちとなっており、販売の伸び率は2009~14年に平均で2%弱に止まると予想されている。これとは対照的に、後発医薬品(ジェネリック)の需要は09~14年に年間6%の勢いで伸びる見通しだ。

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09年のハンガリーの医薬品支出は6,650億フォリントで、国内総生産(GDP)に対する比率は2.5%と、中東欧地域の平均を上回った。政府は医薬品支出の引き締めにより、14年までに対GDP比で2.2%に抑えることを目指している。

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ハンガリーの医療水準は高く、相対的に安い医療費に魅かれて西欧から「医療ツアー」がやって来るほど。中でも人気が高いのは歯科治療で、首都ブダペストに滞在する外国人観光客の1割は歯科治療が目的との推計もある。医療ツーリズムへの需要は今後も拡大が見込まれており、将来的にはハンガリー経済を支える柱の一つとなると期待されている。

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同国はまた、ジェネリックの生産拠点として医薬品業界の注目を集めている。世界最大のジェネリックメーカーであるイスラエルのテバはデブレツェン工場を7,500万ユーロかけて拡充し、年産能力150億錠と世界最大級の生産拠点とする計画だ。同工場の包装設備も拡充し、100億パックの包装が可能となる。また、14年までに6,500万ユーロを投じてゲデレー工場に目薬の生産棟を建設、年間8,000万個を生産することも計画している。(1HUF=0.40JPY)

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