2010/8/4

バルト三国

リトアニア4-6月GDP、7期ぶりプラス成長

この記事の要約

リトアニア統計局が7月28日発表した2010年第2四半期の国内総生産(GDP)は、前年同期比1.1%増となり、7四半期ぶりでプラス成長に転じた(速報ベース)。前期比でも季節調整後で2.9%の増加を示した。同国は昨年の通期 […]

リトアニア統計局が7月28日発表した2010年第2四半期の国内総生産(GDP)は、前年同期比1.1%増となり、7四半期ぶりでプラス成長に転じた(速報ベース)。前期比でも季節調整後で2.9%の増加を示した。同国は昨年の通期GDPが14.8%減と、過去20年間で最悪の景気後退に陥ったが、ようやく好転の兆しが出てきた。

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ブルームバーグ通信がまとめたアナリストの予測中央値は前年同期比1%減で、マイナス成長から脱していないと見る向きが多かった。予想に反して経済成長が可能となったのは、世界的な景気回復を背景に輸出が伸び、鉱工業生産が拡大したためだ。大幅な賃金引き下げも企業の市場競争力の向上に貢献した。

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外需主導で経済回復が軌道に乗ってきたもようだが、政府が財政緊縮のため歳出を大幅に削減したことから内需は低迷している。中央銀行は、個人消費は今年も低調で、前年を7.9%下回るとの観測を示している。

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