2010/8/4

CIS諸国

IMF、ウクライナへの融資を承認

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)の理事会は7月28日、ウクライナへの総額151億5,000万米ドルの融資を承認した。融資期間は29カ月で、第1弾として19億ドルを直ちに供与する。\ ウクライナは2008年にIMFから総額164億ド […]

国際通貨基金(IMF)の理事会は7月28日、ウクライナへの総額151億5,000万米ドルの融資を承認した。融資期間は29カ月で、第1弾として19億ドルを直ちに供与する。

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ウクライナは2008年にIMFから総額164億ドルの緊急融資を受けることで合意した。IMFはこれまでにウクライナに対し104億ドルを融資したが、ユーシェンコ前大統領が昨年、大統領選挙を控え最低賃金の引き上げや年金の増額などを実施したため、「融資条件が守られていない」として昨年11月に融資を凍結した。今年2月にユーシェンコ氏を破って就任したヤヌコビッチ大統領は、IMFとの関係修復を優先課題に掲げ、融資再開に向けた取り組みを進めてきた。IMFのリプスキー筆頭副専務理事は、ウクライナが金融危機のショックで受けた深刻な打撃から脱却しつつあると指摘。「関係当局は財政・エネルギー・金融セクターの改革を通じて不均衡を是正し、経済を成長軌道にのせるため努力している」と評価した。

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ウクライナの経済成長率は世界的な景気回復に伴う輸出の拡大により、今年は4.5%、来年は4.7%と予測されている。

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