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2010/4/28

経済産業情報

薬局の相談サービス、5軒に1軒で「不合格」

この記事の要約

独商品テスト機関のStiftung Warentest(SW)は22日、薬局の相談サービスに関する調査結果を発表した。それによると、調査対象となった店頭薬局とオンライン薬局の計50軒のうち、5段階評価で2番目に高い「優」 […]

独商品テスト機関のStiftung Warentest(SW)は22日、薬局の相談サービスに関する調査結果を発表した。それによると、調査対象となった店頭薬局とオンライン薬局の計50軒のうち、5段階評価で2番目に高い「優」の評価を受けたのは7軒に過ぎず、11軒は「不合格」となった。オンライン薬局のほうが全体的に成績が悪く、「優」がゼロだった一方、「不合格」は3軒に1軒と、店頭薬局(9軒に1軒)を大きく上回った。

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SWの調査は覆面調査員が患者(あるいは患者の代理)として薬剤師に相談を持ちかけるという形で実施。薬の購入で日常起こりうるさまざま場面を想定したうえで、直接来店、電話、手紙(メール)などの方法で1店につき7件の相談を寄せ、助言の内容や対応を比較した。

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「3歳の子供が熱を出した」親を装って相談を持ちかけたケースでは、子供が何度の熱を出しているかを薬剤師が尋ねなかったのは店頭薬局で11件、ネット薬局で13件あった。また、医師の診察を全く勧めなかった薬剤師もいた。

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処方薬を服用している患者が(1)特定の一般薬(2)サプリメント(3)薬草(ここではセイヨウオトギリソウ。軽度のうつ病や精神不安に対して使われるが、相互作用を起こすことが多く、服用には注意を要する)を購入するというケースでは、飲み合わせに関する説明が不十分なケースが多く、なかには説明をまったくしない薬局もあった。特にオンライン薬局で対応の悪さが顕著で、(1)~(3)の全てをきちんと説明できたところは1軒もなく、全てで不十分だったところも4軒あった。

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「尿失禁で悩んでおり、よい薬が欲しい」と相談を持ちかけた高齢の女性のケースでは、いくつかの店で患者への配慮に欠ける対応がみられた。女性が小声で話しかけたにもかかわらず、薬剤師が店中の全員に聞こえるような大声で説明した薬局や、「対面で買うのが恥ずかしいから」と電話の相談窓口を利用したにもかかわらず、「どこの薬局でも購入できますから」とにべもない返答をしたオンライン薬局もあったという。

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