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2010/7/7

総合 - ドイツ経済ニュース

新大統領に与党候補のヴルフ氏が就任

この記事の要約

ケーラー大統領の辞任を受け6月30日に開催された大統領選挙集会(Bundesversammlung)で、与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と自由民主党(FDP)が担ぎ出したクリスティアン・ヴルフ氏(ニーダー […]

ケーラー大統領の辞任を受け6月30日に開催された大統領選挙集会(Bundesversammlung)で、与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と自由民主党(FDP)が担ぎ出したクリスティアン・ヴルフ氏(ニーダーザクセン州首相)が第10代大統領に選出され、同日付で就任した。大統領選挙にはヴルフ氏のほか、野党・社会民主党(SPD)と緑の党が担ぎ出したヨアヒム・ガウク氏、左翼党推薦のルクレチア・ヨヒムセン氏も出馬。ヴルフ氏は3回目の投票でようやく過半数を獲得し、大統領に選任された。

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与党サイドの大統領選挙人は644人で、過半数の623人を大きく上回っていた。このため当初は第1回目の投票でヴルフ氏の選出が決まるとみられていたが、与党内に造反の動きがあったため、3回目までもつれ込んだ。

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与党内の足並みは昨年秋の政権樹立当初から整わず、これが支持率の低下につながっている。このため、今回の選挙で数十人規模の造反が出たことは新たなマイナス材料となりかねない。

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ヴルフ氏は選出後の演説でこうした事情を踏まえ、「私に投票しなかったすべての人に敬意を表する」と発言。就任後はこうした人々と「実り多い協働」を実現したいと述べ、幅広い国民に支持される大統領となることに意欲を示した。大統領就任に伴い、ニーダーザクセン州首相職を辞任した。

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