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2010/7/21

総合 - ドイツ経済ニュース

独GDP成長率、4-6月期は1%以上か

この記事の要約

ドイツ経済の回復が加速している。世界経済の好調を背景に輸出が急増し、その効果が企業投資や雇用にも波及しているためだ。連邦経済省は19日発表の7月月報のなかで、2010年4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)成長率 […]

ドイツ経済の回復が加速している。世界経済の好調を背景に輸出が急増し、その効果が企業投資や雇用にも波及しているためだ。連邦経済省は19日発表の7月月報のなかで、2010年4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)成長率が第1四半期(前期比0.2%)から大幅に上昇するとの見方を示した。ロイター通信がアナリストを対象に実施したアンケートでは成長率の予想平均が1.0%に達した。17日付『シュピーゲル』誌の報道によると、政府は同1.5%を予想している。

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ドイツの輸出高は2月に前年同月比で約10%拡大。成長率はその後さらに加速し、5月には同28.8%へと達した。4~5月の製造業受注高も前の期の2~3月を5.6%上回るなど、景気回復は鮮明になっている。

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こうした傾向を受け、キール世界経済研究所(IfW)は2010年通期のGDP成長率予測を3月に示した1.2%から2.1%へと大幅に上昇修正した。コメルツ銀行も従来の1.8%から2.5%に引き上げている。19日付『南ドイツ新聞』によると、政府は従来予想の1.4%を2%以上に引き上げる方向で検討しているという。

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ドイツ経済をけん引する輸出は特に中国向けが好調だ。金融大手ウニクレディトの試算によると、1-4月期の中国向け自動車輸出は前年同期比で170.3%増加。電機(同45.7%増)、化学(42.4%増)、金属(18.8%増)、機械(12.1%)も2ケタ台の成長率を示した。現状が続くと、中国は米国を抜いてドイツ最大の輸出相手国になるという。

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