スイスの製薬大手Novartis(バーゼル)が15日発表した2010年4-6月期(第2四半期)決算の最終利益は24億3,700万米ドルとなり、前年同期から19%増加した。コスト削減のほか、新製品の需要が旺盛だったことが寄与。売上高も11%増の117億1,600万ユーロに拡大した。
\同社は主力製品の特許が次々と切れるいわゆる「2010年問題」の影響を強く受ける製薬会社。このため経営陣は新薬販売の好調を高く評価、これらの医薬品が特許切れとなる製品の穴を相殺することに期待をかけている。
\多発性硬化症治療薬「Gilenia」はそうした医薬品の1つで、米食品医薬品局(FDA)は9月にも承認申請の最終決定を下す予定だ。同薬はこれまでの多発性硬化症治療薬がすべて注射剤であるのに対し、経口投与するのが特徴で、患者負担は大幅に軽減される。
\Novartisは今回の決算発表で、2010年の売上成長率を従来予測の「1ケタ台半ば」から「1ケタ台半ば~後半」に上方修正した。この数値には年内に買収予定の眼科治療薬大手Alconが含まれていない。
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