ドイツ連邦統計局が26日発表したフルタイムの被用者の2011年第4四半期の実質賃金は前年同期と同水準にとどまり、2010年第1四半期から続いた上昇基調はひとまず終止符を打った。名目賃金は2.3%上昇したものの、エネルギー価格の上昇を背景にインフレ率が2.3%に達したため相殺された格好だ。
\2011年通期の賃金は実質1.1%上昇した。特別手当の支給と労働時間の増加が反映された格好。一方、特別費を除いたコアベースの上昇率は名目2.0%となり、インフレ率2.3%を加味した実質では前年水準を下回った。
\名目賃金の上げ幅が最も大きかったのは製造業で、5.1%に達した。自動車は8.3%、機械は6.1%、化学と金属は5.2%の幅でそれぞれ上昇した。
\平均年収(支給額ベース)は4万3,929ユーロだった。この額を超えたフルタイムの被用者の数は全体の3分の1にとどまる。
\支給額が最も多かったのは銀行・保険で6万2,823ユーロに達した。これにエネルギー(6万853ユーロ)、情報通信技術(5万9,916ユーロ)が続く。最低はホテル・接客業で2万4,544ユーロだった。
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