欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2014/9/10

総合 - ドイツ経済ニュース

ECBが追加利下げ決定、ABSなどの購入開始も

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は4日に開いた定例政策理事会で、追加金融緩和を決めた。ユーロ圏の景気停滞、デフレ懸念に対応するもので、ユーロ圏18カ国に適用される最重要政策金利を現行の0.15%から0.1ポイント引き下げ、過去最低 […]

欧州中央銀行(ECB)は4日に開いた定例政策理事会で、追加金融緩和を決めた。ユーロ圏の景気停滞、デフレ懸念に対応するもので、ユーロ圏18カ国に適用される最重要政策金利を現行の0.15%から0.1ポイント引き下げ、過去最低の0.05%に設定。民間金融機関が手元資金をECBに預け入れる際の金利(中銀預金金利)のマイナス幅も0.1%から0.2%に拡大する。さらに、銀行が持つ融資債権を証券化した資産担保証券(ABS)と担保付き債券(カバードボンド)の買い入れを10月に開始することも決めた。

主要国では米国、英国が景気対策として、紙幣を増発し、国債などを大量購入する量的緩和策を導入した。ECBのドラギ総裁も、同措置導入をちらつかせてはいるが、理事会内部で反対意見が根強いことから見送ってきた。ドラギ総裁は理事会後の記者会見で「理事会では、さらなる緩和を支持する理事がいたが、もっと小規模の緩和を求める理事もいたため、中間点で決着した」と述べた。