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2014/9/10

企業情報

ドイツ銀行―オープンエンド型不動産ファンド立ち上げ―

この記事の要約

独民間最大手銀行のドイツ銀行(フランクフルト)は8日、オープンエンド型不動産ファンド(OIF)「グルントベジッツ・フォークス・ドイチュラント」を10月1日から販売すると発表した。低金利を背景に実物投資の需要が個人投資家の […]

独民間最大手銀行のドイツ銀行(フランクフルト)は8日、オープンエンド型不動産ファンド(OIF)「グルントベジッツ・フォークス・ドイチュラント」を10月1日から販売すると発表した。低金利を背景に実物投資の需要が個人投資家の間で高まっていることを受けて、14年ぶりにオープンエンド型不動産ファンドを立ち上げる。

グルントベジッツ・フォークス・ドイチュラントはオフィス、商業施設、ホテルなどドイツ国内の業務用不動産に投資対象を絞ったファンドで、資本金は7億ユーロの予定。個人投資家を主な出資者とする考えで、最低50ユーロから投資口を販売する。

ドイツではリーマンショック後の金融危機を受けて、OIFを解約する動きが活発化。解約向けの資金を確保できずに一時凍結に追い込まれるファンドが相次ぎ、最終的には計15のOIFが清算された。投資口の保有者にいつでも解約する権利がある一方で、解約資金を確保するためにファンドが運用対象の不動産を現金化するのには時間がかかるという事情が背景にある。

政府はこれを受けて、OIFの投資口を最低2年間、保有すること出資者に義務づけるほか、解約予告期間を1年とすることを法律で制定した。新規制は2013年7月22日以降に設立されたOIFに適用される決まりで、グルントベジッツ・フォークス・ドイチュラントも対象となる。