ドイツ連邦統計局が8日発表した2014年7月の輸出高は前年同月比8.5%増の1,010億ユーロ(暫定値)となり、12年10月以来の高い伸びを記録した。1,000億ユーロの大台に乗ったのは他の月も含めて初めて。夏季休暇のスタートを遅めに設定する州が多かったことがプラスに働いた格好で、8月は反動が出る可能性がある。
輸入高は1.0%増の776億ユーロと小幅な伸びにとどまっており、貿易収支の黒字幅も過去最高の234億ユーロ(前年同月163億ユーロ)に達した。経常黒字は前年同月の123億ユーロから217億ユーロへと大きく拡大している。
輸出を仕向け先別でみると、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国向けが15.9%増加し、これまで同様、全体をけん引した。EU域外とユーロ圏向けもそれぞれ7.2%、6.2%の幅で伸びた。
輸入もEUのユーロ非加盟国からが10.3%増と大きく伸びた。EU域外からは1.8%減、ユーロ圏からは0.5%減だった。
1~7月の輸出高は6,594億ユーロで、前年同期を3.3%上回った。輸入高は同2.4%増の5,366億ユーロで、貿易黒字は前年同期の1,142億ユーロから1,228億ユーロに増加。経常黒字も1,047億ユーロから1,174億ユーロに拡大した。
夏季休暇設定の効果で、7月は製造業受注と鉱工業生産も大きく伸びている。