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2014/10/1

経済産業情報

カーエアコン冷媒問題で欧州委が独に再警告

この記事の要約

自動車大手の独ダイムラーが欧州連合(EU)の「カーエアコン指令」に反して高級車メルセデス・ベンツの一部モデルに引き続き旧冷媒「R134a」を使用し、独当局も容認している問題で、欧州委員会は9月25日、ドイツ政府に対して2 […]

自動車大手の独ダイムラーが欧州連合(EU)の「カーエアコン指令」に反して高級車メルセデス・ベンツの一部モデルに引き続き旧冷媒「R134a」を使用し、独当局も容認している問題で、欧州委員会は9月25日、ドイツ政府に対して2回目の警告を行ったことを明らかにした。独政府はダイムラーがEUルールを順守するよう、2カ月以内に必要な措置を講じなければならない。欧州委は対応が不十分な場合、ドイツをEU司法裁判所に提訴すると警告している。

欧州委は今年1月、ダイムラーが採用を拒否している新冷媒「R1234yf」に安全性の問題はないとの見解をまとめ、独政府に規制の順守を求める正式通知書を送付した。しかし、ドイツ側はEUルールに対する違反行為はないとして是正策を講じていない。このため欧州委はEU法の義務不履行に対する訴訟に向けた第2段階の手続きとして、新たに理由付き意見書を送付した。

ダイムラーの広報担当は今回の動きに対し、同社の立場はこれまでと変わらないと強調。そのうえで、独自に二酸化炭素(CO2)を利用した新たな冷媒の開発を進めており、2017年までの実用化を見込んでいると付け加えた。