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2014/10/1

総合 - ドイツ経済ニュース

駐車や走行車線でEVなど優遇へ、政府が法案承認

この記事の要約

ドイツ政府は9月24日の閣議でエレクトロモビリティ法(EmoG)案を承認した。環境にやさしい電気自動車(EV)や燃料電池車といった電気駆動車(Elektroauto)に優遇措置を認めることで、普及を促進する狙いだ。法案は […]

ドイツ政府は9月24日の閣議でエレクトロモビリティ法(EmoG)案を承認した。環境にやさしい電気自動車(EV)や燃料電池車といった電気駆動車(Elektroauto)に優遇措置を認めることで、普及を促進する狙いだ。法案は欧州連合(EU)との整合性を欧州委員会が審査。政府は来年2月の施行を目指している。

政府は電気駆動車の普及台数を2020年までに100万台に引き上げる目標を設定している。同目標を達成できるかは現時点で定かでないことから、新たな法律で目標実現を確実にする狙いだ。

消費者の購入意欲を高めるため、政府は電気駆動車に無料駐車の特典を与え、バスレーンの走行も認めることを法案に盛り込んだ。これらの優遇措置を受けられるのはEV、燃料電池車、水素燃料車、プラグインハイブリッド車(PHV)で、優遇を受けない車両と見分けがつくように専用のラベルが与えられる。

PHVについては電力走行の航続距離が30キロメートル以上(18年以降は40キロ以上)を条件としている。これについては、出力が416馬力と極めて高いポルシェ「パナメーラ S E-ハイブリッド」も優遇対象になるといった批判が出ている。

駐車場やバスレーンでの優遇措置を実施するかどうかは各自治体が決定する。自治体の多くはこれらの措置に批判的なため、優遇措置が受けられないケースが出てきそうだ。