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2014/10/1

総合 - ドイツ経済ニュース

消費者景況感2カ月連続で悪化、景気低迷響く

この記事の要約

市場調査大手のGfKが9月26日発表したドイツ消費者景況感指数の10月向け予測値は8.3となり、前月(9月)の確定値(8.6)から0.3ポイント低下した。同指数の悪化は2カ月連続。ウクライナ問題などの地政学リスクとユーロ […]

市場調査大手のGfKが9月26日発表したドイツ消費者景況感指数の10月向け予測値は8.3となり、前月(9月)の確定値(8.6)から0.3ポイント低下した。同指数の悪化は2カ月連続。ウクライナ問題などの地政学リスクとユーロ諸国の経済不振を受け、これまで好調だったドイツ経済に陰りが出てきたことが反映された格好だ。

景気の見通しに関する9月の指数(10月向け予測値の算出基準の1つ)は4.4となり、前月(8月)の10.4から6.0ポイント低下した。下落幅は過去最高となった前月(35.5ポイント)に比べると小さいものの、経済の先行き不透明感は強まっている。ドイツは第2四半期の国内総生産(GDP)がマイナス成長となったうえ、第3四半期も低迷が予想されており、Ifo経済研究所の企業景況感指数は5カ月連続で悪化した。

景気見通しの悪化を受けて、所得の見通しと高額商品の購入意欲に関する指数も9月はそれぞれ6.7ポイント、6.8ポイントの幅で下落した。ただ、雇用の安定、実質賃金の上昇、歴史的な低金利など個人消費の枠組み条件はこれまでに引き続き良好で、両指数とも高水準を保った。GfKは良好な枠組み条件が来年も続くとみている。