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2014/10/29

経済産業情報

自動車盗難は東部国境地域で多発

この記事の要約

自動車の盗難事件は東部の国境地域で最も頻繁に起きている。価格比較サイト「プライスフェアグライヒ・デーエー(Preisvergleich.de)」が22日、明らかにしたもので、外国人による自動車盗難が増えていることと関連が […]

自動車の盗難事件は東部の国境地域で最も頻繁に起きている。価格比較サイト「プライスフェアグライヒ・デーエー(Preisvergleich.de)」が22日、明らかにしたもので、外国人による自動車盗難が増えていることと関連があるとしている。

同サイトの調べによると、ドイツの自動車盗難台数は昨年3万7,427台に達した。1日当たり103台が盗まれている計算だ。

登録車両10万台当たりの盗難台数が最も多かったのはポーランドと国境を接するフランクフルト・アン・デア・オーデルで、907台に達した。ドイツの平均(107台)を750%上回っている。2位のゲルリッツ(720台)もポーランドとの国境にある。3位はベルリン、4位はポツダムで、6位までを東部国境か東部国境に近い都市が占めている。

ドイツでは2007年12月21日、シェンゲン協定に基づきポーランド、チェコとの国境で入国検査が廃止された。これを受けて東欧諸国の犯罪集団による自動車の盗難が増加。自動車盗難の容疑者に占める外国人の割合は1991年の15.3%から08年に22.9%へと急増。その後も増加傾向が続き、13年には33.8%に達した。

西部地区(旧西ドイツ)で盗難リスクが最も高いのはアーヘンで、登録車両10万台当たりの盗難台数は321台に上った。同市もベルギー、オランドと国境を接しており、犯罪者には格好の仕事場となっているようだ。日本人が多く住むデュッセルドルフは同130台で、盗難リスクの高い都市に分類されている。フランクフルト・アム・マイン(84台)、シュツットガルト(31台)、ミュンヘン(30台)は安全性が比較的高い。

盗難リスクの大きい地域では自動車保険料が高くなる。